日本で“オージーフード”を探してみたら…

〜消えゆく?メイド・イン・オーストラリア〜

指さし20周年おめでとうございます。

指さしオーストラリアの榎本です。

オーストラリアを感じられる物を手渡したい

先日、生まれて初めてオーストラリアに行けそうだと昂ぶっている、日本の大学生と知り合う機会がありました。昔の自分を見るような感じもあって、何だか応援したくなりました。

 

自分にできる応援となると、オーストラリア英語のレッスンとか、日本とオーストラリアの比較文化的な説明……。いやいや、そんな大学の講義の延長みたいなのでは、行く前からゲンナリされてしまうかもしれない。それなら、まずはもっと体感的に親しみを持ってもらおうと、オーストラリアの美味しいものを差し入れすることにしました。

オーストラリア産の商品発掘の旅

幸運なことに、わたしが今いる町は、ハイソなスーパーから、輸入食料品店まで、店の数・種類ともになかなかに豊富だったりします。これなら楽勝かなと、『ザ・ベスト・エヴァー・オーストラリアン・アルバム』をBGMに買い物に行きました。

 

アルバムの半分を聞き終える頃には差し入れ探しを終え、残りの半分の再生が始まる頃にはフォスターズ(編注:世界各地に輸出されているオーストラリアのビール)でも飲みつつ、部屋でゴロゴロしながら休みの日を満喫しよう…。

 

……と思っていたのですが、予想外の事態となりました。品揃えに定評がある2店を手ぶらで後にするハメになったのみならず、コーヒーの試飲で有名なあの輸入食料品店でも、オーストラリアの定番に出会うことができなかったのです。

 

消えゆくオーストラリア産

日本人の多くにとって、オーストラリアといったらコアラ、オーストラリアの食べ物ならオージービーフとワインくらいしか思いつかなものだとは思います。私のように、郊外のごく普通の町に住む人も同様ではないでしょうか。とはいえ、そんな町でも何年か前までは見かけることのできたオーストラリアの定番が、まるでどこかに消えてしまったかのようなのです。

 

オーストラリアビールの代表的な銘柄フォスターズ。独特な塩辛さで有名なビタミンBたっぷりのペースト、ベジマイト。甘くてふくよかな美味しさのキャドベリーチョコレート。そうしたオーストラリアの定番は、輸入物に力を入れている店ならば、普通に手にはいるものでした。それが、全く見つからなくなっているなんて。

 

予想外の展開に興味を覚えたわたしは、自分の町のスーパーやフードストアをまわって、オーストラリア産の食料品事情についてリサーチしてみることにしました。

かつては色々と入ってきていたはずのオーストラリア発の美味しいものたち…。それが驚いたことに、オージービーフとワインくらいしか見当たらないような状況になっていたのです。本当に店の隅々まで見てようやく、ティムタムが1種類、キャドベリーチョコが2種類といった具合で、ポツリポツリと発見されるといった感じでした。

 

アメリカ産?オーストラリア産?

今回のリサーチは予想外の発見をもたらしてくれました。オーストラリアの定番が隅に追いやられてゆく中、有名なアメリカの食品ブランドの商品が、今やオーストラリアで製造され、「原産国:オーストラリア」として日本に入ってきているのです。

アメリカとメキシコの食文化の融合として知られる、テックスメックス料理の定番、オールドエルパソのタコス。アンディ・ウォーホルのポップアートのモチーフになるくらいアメリカンなキャンベルのスープ。今でもアメリカの象徴であるこれらの商品ですが、驚いたことに、オーストラリアで製造されたものが日本に入ってきているのです。

輸入をする立場からすれば、メイド・イン・USAの商品より、メイド・イン・オーストラリアのほうが有利な条件で販売することができれば、それに越したことはないというわけなのでしょうが…。自分の世界がちょっとばかり揺さぶられました。

 

 

オーストラリア産の商品、発見レポート!

ここで、リサーチを行った店ごとに、売っていたものを挙げておきましょう。

予想外の少なさにショックを受けてはおりますが、オーストラリアの味を久しぶりに求めている方々にとって、何らかの参考になれば幸いです。

 

カルディ→キャンベルスープ、オールドエルパソのタコス関連商品のみ

イオン→オージービーフ(品揃えそこそこ豊富)、オーストラリアン・ワイン(ジェイコブズ・クリーク、リトル・ペンギン、ストーニーヒル、ピッチフォーク、グロワーズ・ゲイト)

TAIRAYA(エコスグループ)→オージービーフ(品揃えそこそこ豊富)、オーストラリアン・ワイン(ジェイコブズ・クリーク、イエローテイル、マクギガン、ツリーベア、イーグルホーク、オックスフォード・ランディング)

サミットストア→オージービーフ(品揃え豊富)、オーストラリアン・ワイン(ジェイコブズ・クリーク、イエローテイル、イディル、ウィスパーズ、デ・ボルトリ)

ヤオコー→オージービーフ(品揃えまずまず豊富)、ティムタム(オリジナル)、オールドエルパソのタコス関連商品(品揃え少な目)、キャンベルスープ、オーストラリアン・ワイン(デ・ボルトリ、ウルル、イーグルホーク、セント・ハレット、マクギガン、ツリーベア、イエローテイル)

いなげや→オージービーフ(品揃え豊富)、キャドベリーチョコ(デイリーミルク)、オーストラリアン・ワイン(イエローテイル、ツリーベア)、オールドエルパソのタコス関連商品、オーストラリア産ネーブルオレンジ、キャンベルスープ

成城石井→キャドベリーチョコ(デイリーミルクとフルーツ&ナッツ)、ティムタム(オリジナル、ダブルコート、チューイーキャラメル)、ヌテラ(チョコ風味のヘーゼルナッツペースト)、オールドエルパソのタコス関連商品、キャンベルスープ、オーストラリアン・ワイン(ケープ・メンテル、ジェイコブズ・クリーク、ポーカーフェイス、ペンフォールズ、シャンドン、ローソンズ・リトリート)

オリンピック→ティムタム(オリジナル、ダブルコート、チューイーキャラメル)、キャドベリーチョコ(デイリーミルク、フルーツ&ナッツ)、オーストラリアン・ワイン(ジェイコブズ・クリーク、ザ・スタンプ・ジャンプ、シャンドン、ワインメーカーズ・ノート、ハーディーズ)、オールドエルパソのタコス関連商品(品揃え少な目)、キャンベルスープ

業務スーパー→オージービーフ(品揃え少な目)、オーストラリアン・ワイン(KBのボックスワイン)

※店舗や時期によって、入荷や在庫が変わるでしょうから、あくまでも参考として、みなさん、発掘してみてください!

 

その後、都内の一等地にある、ハイソな食料品スーパーでもリサーチしてみましたが、傾向はほとんど変わりませんでした。

 

これを読んでいるみなさんの町ではどうでしょうか。何か発見がありましたら、このページの一番下にあるコメント欄を通じてお知らせくださいね。

 

日本ではいつの間にかレアな存在になっていた、オーストラリアの定番の食べ物たち。でもその分、オーストラリアに行った時には、スーパーマーケット巡りが楽しいものになりそうです。おみやげもスーパーで買うと喜ばれるかもしれませんしね。何しろ、日本ではオーストラリア産の希少価値が上昇中なわけですから。

オーストラリアでの町歩き、そして、日本語が通じない地元の店での買い物アシスト。指さしオーストラリアがお役に立てれば幸いです。

 

 

最後に、買い物に出かけるときのBGMとして挙げた『ザ・ベスト・エヴァー・オーストラリアン・アルバム』ですが、このアルバムは、90年代後半のオーストラリアンロックのヒット曲を中心とした、懐かし系のコンピレーション。指さしシリーズがデビューしたばかりの頃の曲がたくさん入っているんですよ。ノリのいい曲が多くて、気分転換にもおすすめです。

その中にも収録されているメン・アット・ワーク『ダウンアンダー』の動画を探してきました。80年代の国際的オーストラリアブームの立役者でもある彼らの代表曲というだけでなく、オーストラリアの国歌候補にしてもいいのではという声すらあったという非常に有名な曲です。

いま見ると、レトロに感じる映像ですが、昔ながらの典型的なオーストラリアのイメージが散りばめられています。また、今回のリサーチでは手に入らずじまいだった、ベジマイトのことも歌われているので、ぜひ見つけてみてください。

 

みなさん、楽しい旅を。

 

指さしオーストラリア、榎本でした。

 

 


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著者:榎本年弥
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